太陽光パネルは劣化する?10kWを6年使った発電量の実測データ75ヶ月分を公開
「太陽光パネルって、何年かすると発電量が落ちるんでしょ?」——設置を検討していると必ず出てくる不安だと思います。私も契約前に、これがいちばん気になりました。
我が家は2020年4月に一条工務店のi-smartを建て、太陽光9.87kW(約10kW)を載せました。あれから6年3ヶ月=75ヶ月分の発電データが溜まったので、そのまま全部公開します。結論から言うと、発電量の明確な低下は見られませんでした。
結論|6年使っても発電量は落ちていない
まず、いちばん知りたいところから。年ごとの発電量です。
| 年 | 年間発電量 | 2021年比 |
|---|---|---|
| 2021年 | 13,316kWh | 基準 |
| 2022年 | 13,119kWh | −1.5% |
| 2023年 | 13,805kWh | +3.7% |
| 2024年 | 13,277kWh | −0.3% |
| 2025年 | 13,474kWh | +1.2% |
※2020年(9ヶ月分)と2026年(6ヶ月分)は通年データではないため、比較から外しています。
見ていただきたいのは、5年間ずっと13,000kWh台で推移していることです。しかも2025年(6年目)は2021年(2年目)より多いという結果でした。
一般に太陽光パネルの出力低下は年0.5%程度とされ、メーカー保証も「25年で公称出力の8割」といった形で設定されています。我が家の6年間のデータでは、その劣化を感じ取れるほどの低下は見られませんでした。むしろ年ごとの差は、天候(日照時間)の影響のほうが大きいと見ています。±1〜4%の振れ幅は、劣化ではなく「その年の天気」でしょう。
月別の発電量|冬と夏で1.6倍の差
年間で見ると安定していますが、月ごとの差は大きいです。6年分の月別平均を出しました。
| 月 | 平均発電量 | 月 | 平均発電量 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 894kWh | 7月 | 1,360kWh |
| 2月 | 985kWh | 8月 | 1,418kWh |
| 3月 | 1,181kWh | 9月 | 1,097kWh |
| 4月 | 1,154kWh | 10月 | 903kWh |
| 5月 | 1,369kWh | 11月 | 809kWh |
| 6月 | 1,174kWh | 12月 | 821kWh |
最も多い8月(1,418kWh)と、最も少ない11月(809kWh)で約1.6倍の差があります。梅雨の6月が意外と落ちる(1,174kWh)のも実データならではです。
ここで大事なのは、発電が少ない冬こそ、床暖房で電気を大量に使うという点です。発電と消費のピークが逆になるため、冬の電気代は上がります。詳しくは電気代の実データ記事をどうぞ。
発電のうち、家で使えているのは4分の1だけ
もうひとつ、意外だったデータです。75ヶ月の累計を並べます。
| 累計発電量 | 82,732kWh |
|---|---|
| うち売電 | 61,277kWh(74.1%) |
| うち自家消費 | 21,455kWh(25.9%) |
| 買電量 | 32,693kWh |
| 自給率(発電÷消費) | 155% |
発電した電気のうち、家で使えたのは25.9%だけ。残りの約4分の3は売電に回っています。一方で買電も32,693kWhあり、「発電しているのに、電気を買っている」状態です。
理由は単純で、発電するのは昼、電気を使うのは朝晩だからです。我が家は2020年設置でFIT(固定価格買取)期間中なので売電単価が高く、これでも十分ペイしています。売電の実績は売電収入の記事に詳しく書きました。
これから太陽光を載せる人へ
- 「劣化で発電量が落ちる」を過度に心配しなくてよい——我が家は6年で明確な低下なし。年ごとの差は天候の影響のほうが大きいと感じます。
- 年間発電量の目安は「1kWあたり約1,350kWh」——我が家は9.87kWで年13,000kWh台。これが判断の物差しになります。
- 冬は発電が減り、暖房で消費が増える——8月と11月で1.6倍の差。冬の電気代は上がる前提で。
- 自家消費できるのは発電の4分の1程度——売電単価が下がるこれからの世代は、蓄電池やエコキュートの昼沸かしなど「自家消費を増やす工夫」の価値が上がります。
容量と価格は、必ず複数社で比べてください
我が家の太陽光は一条工務店の屋根一体型で、家とセットの見積もりでした。つまり他社と比べていません。
6年の実測で劣化は見られず、初期費用197万円も6年2ヶ月で回収できたので後悔はしていません。ただ、同じ容量でも会社によって金額はかなり変わります。新築とは別に太陽光を載せるなら、相場を知ってから決めてください。
※無料。我が家が利用したサービスではありません。相場を知るための比較先の一例として紹介しています。
よくある質問
太陽光パネルは何年で劣化しますか?
一般には年0.5%程度の出力低下とされますが、我が家の6年3ヶ月(75ヶ月)の実測では、劣化と分かるほどの低下は見られませんでした。2021年13,316kWh→2025年13,474kWhで、むしろ増えています。年ごとの差は天候の影響が大きいと考えています。
10kWの太陽光で年間どれくらい発電しますか?
我が家(9.87kW・神奈川)は年間13,000〜13,800kWhで推移しています。1kWあたり約1,350kWh/年が目安です。地域や屋根の向き・傾斜で変わります。
発電量がいちばん多い月・少ない月はいつ?
6年平均で最多は8月(1,418kWh)、最少は11月(809kWh)で約1.6倍の差があります。梅雨の6月も1,174kWhに落ち込みます。
発電した電気は全部使えるのですか?
いいえ。我が家は発電82,732kWhのうち自家消費は21,455kWh=25.9%で、約4分の3は売電に回っています。発電は昼、消費は朝晩というズレがあるためです。
まとめ|6年分の実測でわかったこと
- 75ヶ月の累計発電量は82,732kWh(2020年4月〜2026年6月)
- 年間発電量は5年間ずっと13,000kWh台。2021→2025で+1.2%=明確な劣化なし
- 月別は8月1,418kWh / 11月809kWh で約1.6倍の差
- 自家消費は発電の25.9%、残りは売電へ
- 目安は1kWあたり年約1,350kWh
「太陽光は10年で使い物にならなくなる」という話も見かけますが、少なくとも我が家の6年間のデータでは、そうした兆候はありませんでした。判断の材料になればうれしいです。
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