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住宅ローンはいくらまで借りていい?手取り年収別の早見表と、5,900万円借りた我が家の「適正額」を逆算した結果

住宅ローンはいくらまで借りていい?手取り年収別の早見表と、5,900万円借りた我が家の「適正額」を逆算した結果
namifam
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住宅ローンで最初にぶつかる問題が、「結局、いくらまで借りていいのか」です。

私は2020年に、この問いを銀行に聞いて決めました。返ってきた答えが「5,900万円まで大丈夫です」で、そのまま5,900万円をフルローンで借りました。世帯年収1,100万円の共働きだったので、余裕だと思っていました。

その後、妻が産後に退職して1馬力になりました。いま同じ計算を「1人分の手取り」でやり直すと、我が家の適正額は3,448万円でした。2,452万円、借りすぎていたことになります。

この記事では、その逆算のやり方を手取り年収別の早見表にまとめました。あわせて、実際に建てて6年住んだからこそ分かった「早見表をそのまま信じてはいけない理由」も書きます。

実際に借りた額5,900万円月159,862円(ボーナス込み換算)
1馬力で逆算した適正額3,448万円月91,427円
月々の差68,435借入額の差2,452万円ぶん

結論|「借りられる額」は二馬力の額、「返せる額」は一馬力の額

先に結論を書きます。銀行が出してくる「借りられる額」は、いまの世帯収入がずっと続く前提の数字です。共働きなら、共働きが35年続く前提で計算されています。

一方で「返せる額」は、片方の収入が消えても回る額です。この2つは、共働き世帯では2倍近く違います。

基準月々の返済額借入額(35年・0.625%)
世帯(二馬力)の手取り × 25%179,528円約6,771万円
1人(一馬力)の手取り × 25%91,427円約3,448万円
実際に借りた額159,862円5,900万円

我が家が借りた5,900万円は、この2つのちょうど「あいだ」にあります。二馬力の枠には収まっていたので審査は通りました。でも一馬力の枠は、2,500万円以上はみ出していました。

そして、はみ出したほうが現実になりました。

※手取りは2020年(借入年)の源泉徴収票の実額から算出しました。内訳は次の見出しに載せています。世帯(二馬力)は額面1,100万円に実際の手取り率78.3%を掛けた約862万円です。借入額は元利均等・ボーナス払いなしで計算しています。実際に借りた5,900万円の月159,862円は、ボーナス払いを含む年間返済額1,918,344円を12で割った月換算です。

我が家の実データ|返済負担率は17%から約49%になりました

数字で見ると、何が起きたのかがはっきりします。

項目借りたとき(共働き)いま(実質1馬力)
世帯年収(額面)1,100万円550万円+パート
年間の返済額約192万円(毎月100,286円+ボーナス払い)
返済負担率(額面ベース)約17%約35%
返済負担率(手取り概算ベース)約22%約44%
年収に対する借入倍率5.4倍10.7倍

無理のない返済負担率は、一般に手取りの20〜25%以内が目安と言われます。これに対して我が家は43.7%。目安の約2倍です。

月の返済額で言い換えると、こうです。

・1馬力で無理なく返せた額 月91,427円(借入3,448万円)
・実際に払っている額   月159,862円(借入5,900万円)
差 月68,435円(年821,226円)

毎月約7万円です。この金額を35年払い続けることになります。2,452万円という総額よりも、こちらのほうが実感に近いはずです。

倍率にすると約1.8倍。適正額の2倍近くを返し続けている計算になります。

金額の内訳や、そこに至った経緯は住宅ローン5,900万円を借りて後悔した話に詳しく書いています。

我が家の手取りの実額|源泉徴収票から計算しました

「手取りの25%」と言われても、そもそも手取りがいくらか分からない——私もそうでした。なので、我が家の実額を公開します。2020年、家を建てた年の源泉徴収票です。

項目金額出どころ
支払金額(額面)5,601,874円源泉徴収票
− 社会保険料等748,000円源泉徴収票
− 所得税(源泉徴収税額)180,800円源泉徴収票
− 住民税約284,600円※推計(下記参照)
= 手取り約4,388,000円額面の78.3%

住民税だけは源泉徴収票に載っていません。課税所得から所得割10%+均等割5,000円で計算した推計値です。正確に知りたい場合は、6月ごろに届く住民税決定通知書を見てください。

いちばん簡単で確実なのは、給与明細の「差引支給額」を12か月分足して、賞与の手取りを加える方法です。計算不要で、それがそのまま手取りです。

額面560万円に対して手取りは約439万円。額面の約8割です。この差を知らずに額面で家計を組むと、最初から2割ずれます。

借入額の逆算は、この3ステップでできます

やることは3つだけです。電卓とスマホがあれば5分で終わります。

ステップ1|「1人分の手取り年収」を出す

額面ではなく手取りです。給与明細の振込額×12+賞与の手取りで出します。

そして世帯ではなく、1人分で計算してください。共働きでも、収入の多いほう1人だけで見ます。ここが、この逆算のいちばん大事なところです。

ステップ2|手取りの25%を12で割る

手取り年収 × 0.25 ÷ 12 = 月々に回せる返済額です。

我が家の場合、手取り439万円なので 439万 × 0.25 ÷ 12 = 91,427円。これが月々の上限になります。

ステップ3|その月額から、借入額を逆算する

月額が決まれば、借入額は自動的に決まります。金利と期間で変わるので、下の早見表を使ってください。

手取り年収別|借入額の早見表

返済負担率25%・元利均等・ボーナス払いなしで計算した早見表です。金利は現在の変動金利の水準(我が家の実際の金利は1.275%)を基準に、上昇したケースも並べました。

手取り年収月の返済枠35年・1.3%35年・2.0%30年・1.3%
300万円62,500円2,108万円1,887万円1,862万円
350万円72,917円2,459万円2,201万円2,173万円
400万円83,333円2,811万円2,516万円2,483万円
439万円(我が家の1馬力)91,427円3,084万円2,760万円2,724万円
450万円93,750円3,162万円2,830万円2,793万円
500万円104,167円3,513万円3,145万円3,104万円
550万円114,583円3,865万円3,459万円3,414万円
600万円125,000円4,216万円3,773万円3,725万円
700万円145,833円4,919万円4,402万円4,345万円

額面ではなく手取りで引いてください。額面からの手取り率は年収や家族構成で大きく変わるため、この表ではあえて換算していません。給与明細の振込額を12倍するのが、いちばん確実です。

なお我が家が借りた2020年は金利0.625%だったので、同じ月91,427円でも3,448万円まで借りられました。金利が下がると「借りられる額」は増えます。それは余裕が増えたということではなく、リスクが増えたということです。

早見表をそのまま信じてはいけない理由|維持費で560万円ぶん減ります

ここからが、実際に建てて6年住んだ人間としていちばん書きたかったところです。

上の早見表には、持ち家になった瞬間に増える固定費が入っていません。我が家の実額はこうです。

項目年間の実額備考
固定資産税+都市計画税184,700円長期優良の5年減額が終わった額
火災保険約12,000円省令準耐火で割安
メンテナンス実費約3,000円6年間で有償修繕は0円
合計199,700円月あたり約16,600円

月16,600円。これを返済枠から先に引くと、借りられる額はどの年収帯でも一律で約560万円減ります(35年・1.3%で試算)。

手取り年収維持費を考えない場合維持費を先に引いた場合
400万円2,811万円2,251万円
500万円3,513万円2,954万円
600万円4,216万円3,656万円
700万円4,919万円4,359万円

しかも我が家の場合、固定資産税は6年目に約6.2万円上がりました。長期優良住宅の減額が5年で終わるからです。「入居直後の維持費」で家計を組むと、必ず足りなくなります。

維持費の全内訳はi-smartの維持費は年いくら?にまとめています。

金利が上がると、同じ返済額で借りられる額はこれだけ減る

もうひとつ、早見表を見るときに知っておいてほしいことがあります。金利は借入額の上限を直接動かします。

金利月10万円で借りられる額(35年)0.625%との差
0.625%(我が家の当初)3,771万円
1.275%(我が家の現在)約3,387万円−約385万円
2.0%3,019万円−752万円
3.0%2,598万円−1,173万円

我が家は変動金利で借りたので、借りたあとに金利が0.625%→1.275%へ上がりました。毎月の返済額は5年ルールに守られて2,000円ほどしか増えていませんが、利息は16,232円から33,113円へ、ほぼ倍になっています。

変動金利で借りるなら、「1%上がっても払えるか」で借入額を決めてください。実際にどう変わったかは変動金利0.625%→1.275%で利息はどう変わった?に返済予定表の実額を載せています。

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借入額を決める前に、金利は必ず複数行で比べてください

我が家は紹介された1行だけで決めました。比較を一切していません。

上の表のとおり、金利が違えば同じ返済額でも借りられる額は数百万円変わります。逆に言えば、同じ家を買うのに毎月の負担が変わるということです。借入額そのものを見直すのが最優先ですが、比較は契約前の数分でできます。私がやらなかったのは、これでした。

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※無料。我が家が利用したサービスではありません。借入前に複数行を比較する手段の一例として紹介しています。特定の金融機関を推奨するものではありません。

借入額を下げるために、私が今ならやること3つ

①「借りられる額」を聞く前に、自分で上限を決めておく

順番の問題です。先に銀行や営業さんに聞いてしまうと、その数字が基準になってしまいます。私がそうでした。「5,900万円まで大丈夫」と言われた瞬間から、5,900万円が出発点になっていました。

先に自分で3,300万円と決めていれば、その中で家を探していたはずです。

② ボーナス払いを使わない

我が家はボーナス払いを併用しています。これが借入額を膨らませた直接の原因でした。毎月の返済額が10万円ちょっとに見えるので、負担が軽く感じてしまうんです。実際は年192万円払っています。

ボーナスは、景気や転職で簡単に消えます。月々だけで完結する返済にしておくと、借入額は自然に適正まで下がります。

③ 建物より先に「総額」で予算を組む

これは実際に建ててみて分かったことです。我が家は建物本体2,299万円が、最終的に3,254万円になりました。付帯工事・申請費・オプション・太陽光・消費税で、955万円が上に乗っています。

土地・建物・外構をすべて含めた総額は5,729万円でした。本体価格で予算を組むと、必ず借入額が膨らみます。内訳は本体価格以外に955万円かかった話で見積書ごと公開しています。

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先に上限を決めたら、その予算で建つ家を探してください

借入額の上限が決まったら、次にやることは「その予算で何が建つのか」を複数社に出してもらうことです。同じ予算でも、会社によって建つ家はかなり違います。

間取りと資金計画をまとめて取り寄せられるので、建築費だけでなく「毎月いくら返すことになるか」まで含めて比べられます。私は家が完成したあとにこれを使い、契約前にやっておけばよかったと本気で思いました。

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よくある質問

Q

住宅ローンは年収の何倍まで借りていいですか?

A

倍率ではなく「1人分の手取りの25%で返せるか」で見ることをおすすめします。我が家は共働き時点で年収の5.4倍でしたが、1馬力になった瞬間に10.7倍になりました。倍率は収入が変われば動くので、基準として弱いです。我が家は手取り439万円で、上限は3,448万円でした。

Q

返済負担率は何%までなら安全ですか?

A

一般には手取りの20〜25%以内が目安とされます。我が家は共働き前提の額面で計算したため約17%に見えていましたが、1馬力になったあとの手取りベースでは43.7%です。額面ではなく手取りで、しかも1人分で計算してください。

Q

共働きなら世帯年収で計算してもいいですか?

A

審査は世帯年収で通りますが、返せるかどうかの判断には使わないほうがいいというのが我が家の結論です。出産・育休・退職・転職・病気は「起こる前提」で考えるべきでした。我が家は世帯1,100万円を前提に5,900万円を借り、産後に妻が退職して1馬力になりました。

Q

借入額を決めるとき、住宅ローン以外に何を見ておくべきですか?

A

維持費です。我が家は固定資産税184,700円+火災保険約12,000円+メンテ約3,000円=年199,700円(月約16,600円)が返済とは別にかかっています。この分を返済枠から先に引くと、借入可能額は約560万円下がります。さらに固定資産税は長期優良住宅の減額が終わる6年目に、我が家では約6.2万円上がりました。

Q

変動金利で借りる場合、借入額はどう考えればいいですか?

A

「1%上がっても払えるか」で決めてください。我が家は0.625%で借りたあと1.275%まで上がりました。5年ルールで毎月の返済額はほぼ変わっていませんが、利息は16,232円→33,113円とほぼ倍です。返済額が変わらないぶん元金が減らなくなっているので、リスクが見えにくいのが厄介なところです。

Q

ボーナス払いは使わないほうがいいですか?

A

我が家は併用していますが、おすすめしません。毎月の返済額が100,286円に見えるので負担が軽く感じますが、ボーナス払いを含めた年間の返済額は約192万円です。ボーナスは景気や転職で簡単に減ります。月々だけで完結する返済にしておくと、借入額も自然に適正まで下がります。

まとめ|「いくら借りられるか」を聞く前に、自分で決めておく

「借りられる額」は二馬力の額、「返せる額」は一馬力の額。我が家はその差が2,452万円あった
・逆算は3ステップ。1人分の手取り → ×25%÷12 → 早見表で借入額が出る
・早見表から維持費(我が家は月16,600円)を先に引くと、借入可能額は約560万円下がる
・金利が1%動くと、同じ返済額で借りられる額は数百万円変わる
・銀行に聞く前に、自分で上限を決めておく。順番を逆にすると、その数字が基準になる

家そのものには大満足しています。6年住んで、性能にも住み心地にも後悔はありません。それでもお金の組み立てだけはやり直したい——これが正直な気持ちです。

この記事の数字はすべて我が家の実額と、そこから計算した試算です。同じ計算を、契約前にやってください。5分で終わります。

※本記事は筆者自身の実体験と実額の公開であり、金融商品の助言を目的としたものではありません。借入額の試算は元利均等返済によるモデル計算で、実際の条件は金融機関により異なります。手取り年収は概算であり、家族構成や控除により変わります。

有料note

住宅ローンの全記録を、1本にまとめました

「いくらまで借りていいか」を逆算したあと、実際に借りすぎた我が家がどうなったかを1枚の表に集約し、「私がもう一度住宅ローンを組むなら、こうする」まで書いた保存版のnoteです。借入5,900万円の内訳/金利0.625%→1.275%で利息がどう増えたかの試算/連帯債務×住宅ローン控除の損得/借入前に使える「危険度セルフ診断チェックリスト10項目」を収録しています。

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ABOUT ME
RYO
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会社員/休日サーファー
2020年無知の状態で家づくりを開始。 一条工務店にてマイホーム完成 家づくりの過程で失敗を経験。致命傷は負わずに済んだがその経験をもとに「家づくりは、まず自宅から」を推奨中。
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