住宅ローンをろうきんの連帯債務で組んで後悔した話|金利・団信・審査の正直レビュー
「住宅ローンって、どこで借りるのが正解なんだろう?」——家づくりでいちばん大きなお金の話なのに、体験談が少なくて悩むところだと思います。
我が家は、住宅ローンをろうきん(中央労働金庫)の連帯債務・フルローンで組みました。借入額は5,900万円・35年・変動金利です。選んだ理由は「一条工務店からの紹介」と「夫婦2人分の住宅ローン控除が受けられること」でした。
結論から正直に書きます。この組み方は、今となっては後悔しています。税制面のメリットは確かにありました。でも、金利はネット銀行より高く、そして何より連帯債務は「2人が働き続ける前提」が崩れた瞬間に一気に苦しくなる——それを身をもって経験しました。この記事では、ろうきんで組んだリアルと、連帯債務をおすすめしない理由を、盛らずに公開します。
なぜ住宅ローンを「ろうきん」で組んだのか
我が家がろうきん(労働金庫)を選んだ理由は、大きく2つです。
- 一条工務店からの紹介だった——ハウスメーカーは提携している金融機関を紹介してくれます。我が家の場合、その流れでろうきんを案内されました。
- 連帯債務で「夫婦2人分の住宅ローン控除」が受けられる——1本の借入なのに、夫婦それぞれが住宅ローン控除の対象になる。この税制メリットが魅力的に見えました。
正直に言うと、当時の私たちは「紹介されたところで、控除も2人分もらえるならお得だ」という程度の理解で決めてしまいました。金利を他行と本気で比較することは、ほとんどしていません。ここが、あとで振り返ると甘かった点です。
我が家のろうきん住宅ローンの実際
| 借入先 | 中央労働金庫(中央ろうきん) |
|---|---|
| 借入額 | 5,900万円(頭金なしのフルローン) |
| 借入の形 | 夫婦の連帯債務 |
| 返済方法・期間 | 元利均等・35年・ボーナス払いあり |
| 金利タイプ | 変動金利(当初0.625%→現在1.275%) |
| 団体信用生命保険 | 加入あり(がん保障などの特約はなし) |
正直に言うと、金利はイマイチだった
これは正直に書きます。ろうきんの金利は、決して最安ではありませんでした。当時でも、ネット銀行にはもっと低い変動金利がありました。「紹介されたから」で決めてしまい、金利の比較を怠った結果です。
住宅ローンは金額が大きく、期間も長いので、わずかな金利差が総返済額で数十万〜数百万円の違いになります。ろうきんには「勤労者向けで相談しやすい」「対面で安心」といった良さはありますが、金利の低さを最優先するならネット銀行を必ず比較すべきだったと反省しています。
団信・手続きの実際
団体信用生命保険(団信)には加入しています。ただし、がん保障などの手厚い特約は付けていません。基本の保障のみです。
手続きは対面中心で、正直かなり面倒でした。ネット銀行のように全てオンラインで完結、というわけにはいかず、店舗でのやり取りが必要な場面が多くありました。「対面で相談できる安心感」を取るか、「手続きの手軽さ・金利の低さ」を取るか——ここは人によって評価が分かれる部分だと思います。我が家は結果的に、手軽さも金利も取れませんでした。
※保証料・事務手数料がいくらだったかは、正確な記録が確認できなかったため、この記事では金額を書きません。ろうきんは「保証料型」「手数料型」があるので、契約前に必ず確認してください。
【追記】契約書類に書いてあった、ろうきんの実際の条件
当時の「融資手続きのご案内」が手元に残っていたので、ろうきんで実際に提示された条件をそのまま出します。金利の数字だけを見ていると気づかない部分が、いくつかありました。
金利0.625%は「引き下げてもらった後」の数字だった
| 変動金利型 標準利率 | 2.475% |
| 引下げ幅 | −1.85% |
| 適用された金利 | 0.625% |
| 引下げの条件 | 給与振込の指定 |
ここが我が家の場合いちばん意外だった点です。0.625%という数字は、もともと安い商品だったのではなく、標準の2.475%から1.85%引いてもらった結果でした。
そして引下げの条件は「給与振込をろうきんに指定すること」だけ。交渉して勝ち取ったものではなく、条件を満たすかどうかで機械的に決まっていました。逆に言えば、この条件を外すと金利が跳ね上がる可能性があるということです。契約時にはそこまで意識していませんでした。
契約時に一括で払ったもの|保証料698,855円
保証料は698,855円を一括で前払いしています。保証機関は一般社団法人 日本労働者信用基金協会でした。5,900万円を35年で借りるための、いわば入場料です。
正直に書くと、私は金利が何%かばかりを見ていて、この70万円近い一括払いをまったく意識していませんでした。月々の返済額には出てきませんし、総返済額の話にも出てきません。それでも契約時に現金で出ていくお金です。
加えて、家が完成するまでの立て替えに使ったつなぎ融資も、3本はろうきんでした(最後の1本だけみずほ銀行)。つなぎは全部で4本・合計55,600,000円、利息は182,680円。詳しい内訳はつなぎ融資の実額を公開した記事にまとめています。
ろうきんに払った「金利以外」の合計は899,616円
保証料698,855円 + 取扱手数料33,000円 + ろうきん分のつなぎ利息167,761円 = 899,616円。金利0.1%の違いで動く金額が約76万円なので、これは「金利0.1%以上の重み」がある費用ということになります。金融機関を比べるときは、金利だけでなくここも並べて見るべきでした。
連帯債務のメリットは「2人分の住宅ローン控除」
連帯債務を選ぶいちばんの動機は、やはり税制メリットです。連帯債務は、1本の借入を夫婦2人で返していく形なので、夫と妻がそれぞれ住宅ローン控除を受けられます。ペアローンのように2本の契約を結ぶ必要もなく、諸費用も1本分で済みます。
共働きで、2人ともある程度の収入がある家庭なら、この「2人分の控除」は確かに大きな魅力です。我が家も、契約当時はそこに惹かれました。
【本音】それでも連帯債務はおすすめしません
ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。税制メリットはあります。でも、我が家は連帯債務をおすすめしません。理由は、「2人で返す」前提が崩れるリスクが、想像以上に大きいからです。
連帯債務は、出産・退職・離婚といったライフイベントに極端に弱い組み方です。二馬力で返す前提で大きく借りると、片方が働けなくなった瞬間に、返済がそのまま重くのしかかります。我が家はまさに、産後に妻が退職して1馬力になったことで、これを痛感しました。
控除で戻ってくる税金は、年間で見れば数万円〜十数万円の世界です。一方で、収入が半分になったときにのしかかる返済の重さは、その比ではありません。目先の税制メリットに対して、背負うリスクが大きすぎた——これが6年住んだ今の実感です。産後に1馬力になった経緯は、住宅ローンで借りすぎた話に詳しく書いています。
私の最大の後悔は「1行しか見なかったこと」です
我が家は一条工務店の紹介で、ろうきん1行だけを見て決めました。当時もっと低い金利のネット銀行はあったのに、比較すらしていません。これが今でもいちばんの後悔です。
すでに借りている方も、借り換えという形でやり直せます。同じ失敗をしないために、まずは複数行の条件を並べて見るところから始めてください。
※無料。我が家が利用したサービスではありません。複数行をまとめて比較する手段の一例として紹介しています。特定の金融機関を推奨するものではありません。
最大の後悔|「1人で返せる額」で組むべきだった
連帯債務そのものより、もっと根本的な後悔があります。それは「2人分の収入を当てにして、大きく借りすぎたこと」です。
5,900万円を35年で返す——この設定は、正直に言ってストレスでしかありません。現に、変動金利は上がり(0.625%→1.275%)、出産・育児で世帯収入は減りました。「リスクは起こる前提で考える」ことができていれば、まったく違う借り方をしていたはずです。
これから家を建てる方に、いちばん伝えたいのはこれです。住宅ローンは「1人で、余裕をもって返せる額」で検討してください。2人でギリギリ返せる額ではなく、1人になっても回る額。連帯債務で2人分の枠をフルに使うのは、その真逆の発想です。
これからろうきん・連帯債務を検討する人へ
- 金利は必ず他行と比較する——ろうきんは相談しやすい反面、金利は最安ではないことがあります。ネット銀行を含めて比較してから決めてください。「紹介されたから」で決めないこと。
- 連帯債務は「1馬力でも返せる額」の範囲で——2人分の控除に惹かれても、借入額を二馬力前提でふくらませないこと。出産・退職・離婚は「起こる前提」で。
- 団信の特約(がん保障など)も検討する——我が家は基本のみでしたが、長期の返済を考えると、保障の手厚さも比較材料にする価値があります。
- 手続きの手間も確認する——対面中心か、オンライン完結か。忙しい人はここも意外と重要です。
借り方を決める前に、いくらの家かを決めてください
連帯債務にするか、単独にするか——この判断の前に決めるべきなのは借入額そのものでした。
我が家は他社の見積もりを1社も取らずに契約し、比較材料がないまま5,900万円を借りました。間取りと資金計画を複数社から取り寄せれば、同じ予算で何が建つのかが分かります。借り方の工夫より、借入額を下げるほうがはるかに効きます。
※無料。全国1,350社以上が登録(2026年8月現在・タウンライフ公式サイト記載)。私自身も実際に利用したサービスです(家の完成後)。
よくある質問
ろうきんの住宅ローンは金利が高いですか?
我が家が組んだ当時、ろうきんの変動金利(0.625%)はネット銀行の最安水準よりは高めでした。相談のしやすさや対面の安心感はありますが、金利の低さを最優先するなら、ネット銀行を含めた比較を強くおすすめします。
連帯債務のメリット・デメリットは?
メリットは1本の借入で夫婦2人が住宅ローン控除を受けられる税制面です。デメリットは出産・退職・離婚など「2人で返す前提」が崩れたときのリスクが大きいこと。我が家は産後に1馬力になり、後者を痛感しました。正直おすすめしません。
団信(団体信用生命保険)は入りましたか?
基本の団信には加入していますが、がん保障などの手厚い特約は付けていません。長期の返済になるほど、保障内容も比較材料になります。
ハウスメーカーに紹介された金融機関で借りるべき?
紹介は手続きがスムーズな反面、必ずしも金利が最安とは限りません。我が家は一条工務店の紹介でろうきんにしましたが、金利の比較を怠ったのを後悔しています。紹介は入口として使いつつ、自分でも複数を比較してください。
ろうきんの住宅ローンの保証料はいくらでしたか?
我が家は698,855円を一括前払いしました(5,900万円・35年)。保証機関は一般社団法人 日本労働者信用基金協会です。ほかに取扱手数料33,000円も融資実行時に控除されています。月々の返済額にも総返済額にも出てこない費用なので、見落としやすい部分です。
ろうきんの金利0.625%はどうやって決まりましたか?
変動金利型の標準利率2.475%から、1.85%を引き下げてもらった結果が0.625%です。引下げの条件は「給与振込の指定」でした。交渉で決まったものではなく、条件を満たすかどうかで機械的に決まっています。
つなぎ融資もろうきんで借りましたか?
3本はろうきんですが、最後の1本だけみずほ銀行でした。つなぎは全部で4本・合計55,600,000円、利息は182,680円(ろうきん167,761円+みずほ14,919円)です。
まとめ|税メリットより「1馬力で返せるか」で考える
- 我が家はろうきん(中央労働金庫)の連帯債務・フルローンで5,900万円を借りた
- 選んだ理由は「一条工務店の紹介」と「夫婦2人分の住宅ローン控除」
- ただし金利はネット銀行より高く、手続きは対面中心で面倒だった
- 連帯債務は税制メリットがある反面、出産・退職・離婚のリスクが大きく、おすすめしない
- 最大の後悔は「1人で余裕をもって返せる額」で組まなかったこと
住宅ローンは、金融機関選びも借り方も、契約したら簡単にはやり直せません。我が家の失敗が、これから組む方の判断材料になればうれしいです。借入額そのものの後悔については、こちらの記事もあわせて読んでください。
住宅ローンの全記録を、1本にまとめました
ブログに散らばっている数字を1枚の表に集約し、さらに「私がもう一度住宅ローンを組むなら、こうする」までを書いた保存版のnoteを公開しました。借入5,900万円の内訳/金利0.625%→1.275%で利息がどう増えたかの試算/連帯債務×住宅ローン控除の損得/そして借入前に使える「危険度セルフ診断チェックリスト10項目」。ボーナス払いを一切おすすめしない理由も、正直に書いています。
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